ワインとムジカとハリネズミ

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のっぺらぼうのワインを飲むような


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雑誌や文庫の売上が悪く、廃刊や絶版が相次ぐ一方、
海外では電子書籍がどんどん普及しているという。
Amazon.comでは去年のクリスマス商戦でKindleが売上のトップだったんだとか。


日本でもこういった状況を踏まえ、31もの出版社が集まって社団法人を設立。
Kindleの国内発売開始を目の前にして、もうすぐそこまで来ている本格的な書籍の電子化への
対応にいよいよ本腰を入れることになりました。
昨日のニュースです。

・収納スペースを省く事が出来る
・持ち運びに便利
・実際に本を一冊購入するより安価に読書が出来る


ほか、多くのメリットがあるけど、私としては
電子化によって、本の購入の楽しみのひとつでもある
ブックカバーを直接目にすることが出来なくなるのは面白くないと言えば面白くない。


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同じような状況だけど、音楽業界はもっと深刻。
10代の40%近く、20代の30%近くがネットからのダウンロードで音楽を購入しているそうな。
しかも単に「聴ければいいジャン」ってな一部の若者は
オリジナルのCDをi-phoneとかの端末にダウンロードしてしまったあと、
そのパッケージを用済みとして捨ててしまうのだそう。(ひょえ~)
ちなみに、そのような若者はオリジナルのCDパッケージを「マスター」と呼ぶらしい。(なるほど)



確かにダウンロードでの音楽の購入は
一般にショップで購入するよりも安価であったり、
意外と購入できるソフトのバリエーションが豊富であったりとメリットもあるけど、
私はやっぱりオリジナルのパッケージソフトにこだわりたい。
(アナログがいいとか、CDがいいとかは別にして)



と、いうのはもちろんダウンロードソフトに比べて音がいいとか、
インテリアのアクセントになるとかいう意見もあるけど、
私の場合、パッケージソフトに封入されてるライナーノーツにはたくさん情報が書き込まれていて
次に聴くべき教材のヒントが網羅されているから。
ライナーノーツに書かれた奏者、プロデューサーから
エンジニアやアレンジャー、はては録音年月日、スタジオからは自分の好みが見えてくるし、
ジャケット写真やライナーのセッションフォトからは聴く以上のものが見えてくる時もある。
こういうのって、パッケージソフトならではなんじゃないかなぁ。



大所高所から言えば、消費者にとって購入チャンネルが増えるということで、
ダウンロードでの購入も音楽ファンを拡大することに充分貢献しているとは言うものの、
エチケット(ラベル)も裏貼りもないワインを飲まされるようで、なんか味気ないな・・・


(全然関係ないけど、ウチに新しい仲間がやってきました。ハリネズミではありません)
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                              (クワッチ・・・)
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by necotee-ra | 2010-03-25 17:12 | ひとりごと

MICHAEL NAURA、朗報です!


今日はむっつりジャズの話。

5年前、澤野工房により復刻されたミハエル・ナウラの『EUROPEAN JAZZ SOUNDS』。
63年作の原盤のあまりの希少さから、復刻でさえ奇跡中の奇跡とまで言われ、
収録の「DOWN IN THE VILLAGE」はジャズ圏の内外問わず、圧倒的な支持を得ました。
ハード・バップにも関わらず全然古臭さを感じさせず、スピード感、緊張感、リズム感と調和の佇まいは
他にはないかっこよさが確かにあります。
 
(ふんわり工房って・・・)


この復刻でミハエル・ナウラを知った人は、
「DOWN IN THE VILLAGE」のオリジナルが収録されたタビー・ヘイズのライヴ盤も欲張ったり、
オークションにたまに出てるECMの『VANESSA』にドキドキしたり(でも入札しない)、
はたまた、アマゾンに出品されているMPSの『CALL』のCD盤の法外な値付けに
そっとため息をついたりしてきたことでしょう。(ハァ)
私もその一人。
でも結局、ミハエル・ナウラと言う名前で簡単に手に入れることが出来るのは
その『EUROPEAN JAZZ SOUNDS』だけなんですよね。




で、機会さえあれば・・・なんて思っていたら、この間すごいの発見!



アマゾン・ドイツで『NAURABOX(ナウラボックス)』、6枚組み。
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商品価格、35ユーロとちょっと。
送料含めても日本円で6000円ぐらい、ってことは1枚あたり1000円の投資でOK。
ついにミハエル・ナウラもデフレに便乗。



コレ、なんでも生誕75周年を記念したボックスで、
日本でいうところの、なんとか文化財団みたいな機関絡みでのリリースみたいです。
←正確なところは分かりませんよ。だって、ドイツ全然分からんもんで・・・


で、昨日ドイツから到着しました。



内容はディスコグラフィーを網羅したものというよりも、
57年から88年までの未発表曲をテーマ別に6枚のCDに収録したという主旨。
ハード・バップあり、アフロ・キューバンあり、スピリチュアル、
モーダル、フリーからビッグ・バンドまで全部ぶっこみ。
マイケル・ガリック、サヒブ・シハブ、デューク・ピアソン、
スタンリー・カウエル、クレア・フィッシャー好きまで全部フォロー。



ミハエル・ナウラというとウォルフガング・シュルターのヴィブラフォンとセットってイメージですが、
そのVib抜きのミハエル・ナウラ・サイレンス名義での曲を収録したCD5が特筆。
フリーの要素が入った静謐かつエレガントな5曲。
ともあれ、全編にわたってヨダレダラダラな絶品。
素晴らしい!!
オマケに60ページを超える豪華ブックレット付き。
もちろんぎっしりドイツ語ですが、
貴重写真やナウラ氏作のイラストをたっぷり掲載。
ナウラ氏とケニー・クラーク、アーチー・シェップ、
はたまたパット・メセニーやエルヴィン・ジョーンズ、カーラ・ブレイとの
ツーショットに新たな発見がある訳で。


『EUROPEAN JAZZ SOUNDS』の復刻以降、どうしたら?な方、お急ぎ下さい。
アマゾン・ドイツでの購入方法はドイツ語分からなくても何となく・・・

(気になるトラックリストはこちらから)

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by necotee-ra | 2010-03-18 19:07 | ムジカ

勝負の質問


ワインの話。

マルゴー大好き!って公言してはばからない
ある紳士から、

「アナタにとって、ワインとは何ですか?」って質問。

すごいことを聞かれてしまったもんです。

いやぁ~、分からん。
ボルドー好きな方への満足いく回答はなかなかに難しい。
だいたい、そんなこと今まで考えたこともなかったもんねー。

お茶を濁すこと覚悟で絞り出した私の答えに
「なるほど!」なーんて、ヒザをポンってしてくれたけど、
顔には深イイ話で言うところの「う~ん」が出てはりましたよ、モロに。



しかし、実際のところどうか?
自分にとってワインとは・・・

同じキーワードをグーグルで調べてみると、こんな感じ。

「至福の液体」  
(かっこいい~)

「命の泉」  
(ホンマかいな!)

「人生の伴侶」  
(私は女性の方ががいいです)

「神のくれた酵素反応の宝物」  
(恥ずかしすぎてまともに言えんな)

・・・・・・って、みなさん、スゴイですね。

でも、こんな感じで文学性を持ち込むから、ワインがなかなか広がらないし、
ワインってなんか難しそうってな目で見られてしまうんですよね。



酒は雰囲気です。
誰と、どういったシチュエーションで楽しむか。
一人で飲むのも悪くは無いけど、開かれた状況の中で飲む方がずっと楽しい。
そして、自分がウマイとか、大好きだ!って思えるモノを
大切な人と共感出来たらもっと嬉しいですよね。
女の人がカワイイと思って買った服を
「似合うね」なんて言ってもらえると少し嬉しくなるのと一緒かな?

そういう意味で、私にとってのワインとは
晩飯に飲むことが一番多いんで、
やっぱりヨメさんとのコミュニケーションの「ひとつ」。

折りしもこの間の日曜(やったかな)、
今ちゃんのTVで小山薫堂氏がナパのワイナリーを巡る旅 みたいな企画をやってたんですが、
そのドキュメントの中で小山氏がモンダヴィ始め、著名な蔵元の当主に同じ質問を投げかけていました。
そしたら、だいたいが同じ回答でしたね。
「共有」とか「他の人とのつながり」とか。

そんな感じやと思います。やっぱし。

「じゃ、なんでワインなん?」ってツッコマレそうですが、
そう、別に焼酎でもビールでもいいんですよ。
私の場合、たまたまというより他ありません。

ともかく、酒類の中でただでさえもマイノリティーなワインを
文学的意味合いを振りかざして、近寄りがたい存在にするのだけはしたくないですね。



ユニクロほど普段着じゃないけど、
ボルドーよりもっとずっと楽チンなワイン。


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ラパリュのブルイィ04。
ガメイらしい伸びやかな酸にジャムっぽい濃縮した果実の甘み。
輪郭だけじゃなくて、中身もしっかりと詰まったまま、見事な熟成。
ラピエール好きなら絶対好きな味筋。
このワインはちびりちびりと5日かけて頂きましたが、6年も経ってるのに
全然へたばらない。すごいワイン。



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シャブリ・ロゼットをオンリストしていた時から
もう10年以上のお付き合いになるかな?
アリス・エ・オリヴィエ・ド・ムールのアリゴテ・プランタシオン06。
ザ・ミネラル。素晴らしく濃密。
バランス良し。しかしキレイになったもんです。造りが。
でも同じアリゴテならドミニク・ドゥランの方が好みかも。



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そして、抜栓迷いながらのテュエ・ブッフ。グラヴォット04。
まだもうちょっと寝かしとけ!開けてまえ!って狭間で
コルクの半分までスクリューいれたら、もう後戻りは出来へんやん!
状態もタイミングもウマさも申し分なく理想的なワイン。
とことん優しく、とことん深い。
シャンボール・ミュジニーの様でもあり、でも、もっとあったかい感じ。
6年経ってるけど、まだ熟成出来るずば抜けたポテンシャル。



「ちょっとコレ飲んでや」
「あ、美味しいやん。ワタシ、コレ好き」
って感じが居心地いいんです。
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by necotee-ra | 2010-03-09 16:23 | ワイン

最近カメムシ系


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最近あったかくなってきて、通称「お庭」のハーブが元気になってきました。
(ホントはベランダ)




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今回新しく仲間入りしたハーブのひとつがローズゼラニウム。
センテッドゼラニウムのひとつ。

いやぁ、しかしこれ、ローズもびっくり!カメムシの香り。
まぁちょっとマイルドかな。
防虫効果があるとのことで、オイルを搾り取って蜜蝋に混ぜて、
夏に焚いてやろうと思ったけど、なかなかに手ごわい香り。



あとパクチーも今回初。
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で、これもカメムシ系。
パクチー嫌いな人も多いけど、実は私もそのうちの一人でして・・・
いや、正確には嫌い「だった」んです。
でも、パクチーってたら、欧米風に言うと「コリアンダー」になる訳で、
この事実を知った瞬間になぜか、好きになってしまったという単純な話。
細切れ豚肉の、あのバツグンに安い味をすこぶる美味くしてくれます。

しかも、これも防虫効果があるらしく、今はポットで育ててるけど、
ちゃんと茎がしっかりしてきたら他のハーブの脇に植え替えて、
アブラムシの害から遠ざけようという魂胆。



と、まぁ最近はカメムシ系のハーブを立て続けに育てることになった訳ですが、
カメムシのあのくっさい匂い、実は主食にしている植物そのものの香りが
そのまま濃縮されて放出されているだけなんだと。
って聞いたら、カメムシも、なんだか自然派やねんなぁ~とか思えてきたりして。
それじゃ、カメムシをたっぷり入れたナイロン袋をしゃかしゃか振って刺激させて、
そのくっさい気体を別の容器に詰め替えて、そのままタンスかどっかに放り込んでやったら
タンスにゴンみたいな効果はあるのだろうか?
はたまた、カメムシの香りを充満させた部屋の中で豚コマ食べたら、それだけで
美味しく感じるのだろうか
、とかなんとか、妄想特急は止まらないのですよ。
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by necotee-ra | 2010-03-06 02:06 | ひとりごと

テクニカルスキルか、ヒューマンスキルか


半年前だったか1年前だったか・・・
ある人が言いました。
「モノの言い方なんてクソ喰らえ。
人に言われて、そこから何を得るか。そっちの方がもっと大切だと思わないかい?」


私も以前、全く同じように考えていました。
何十人ものスタッフのマネジメントを経験していた時のこと。
仕事に関するスキルへの自信もあって、
みんなにも同じようになって欲しい、
同じテンションで仕事に励んで欲しいが為に、
本当に厳しい言葉をぶつけてしまうこともしばしばでした。
何もその人が嫌いだからとかいう理由で、故意にそうしている訳では全然ありません。


でも、なかなか伝わらないんですよね(笑)
だからどんどん向うから気持ちが離れていく・・・
そら、そうですよ。
一緒に仕事をしてくれるそのスタッフも感情ある人間な訳で。


で、そういった経験から
こちらの想いや気持ちが、相手に3割も伝わらないのあれば、
自分のモノの言い方それ自体か、
その人に対する気持ちが足りないんだと考えるようになったんです。
他人の心を開くことが出来ないのは人間としての経験値が足りないからだ。


「モノの言い方なんてクソ喰らえ・・・」は
結局、自己満足か、自分の至らなさの言い訳。
閉じた環の中ではどんなスキルだって頭打ち。



ところで、2月末をもって、京都のあるフレンチのお店が閉店します。
提供する料理のジャンルから、フレンチという冠はつくものの
はっきり言って、そのお店のオーナーの名前をそのままジャンルにしてもいいんやないの?
ってぐらい、オーナーの人間性がモロに出た面白いお店でした。


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ワインもウマイし、
シェフの料理も美味しい。店内の雰囲気も良い。
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でも、それ以上にオーナーと話がしたくて、オーナーと一緒に呑みたくてそのお店にやってくるような
そんなお客さんが殆ど。
私もその一人。


そのオーナーが今まで書かれていたブログもそうだけど、
全然かっこつけないその佇まいが潔く、
話していてその人柄がよく伝わってくる、自然体でとても優しい方。
表裏が決してなく、そのせいで誤解を生むかもしれないけど
私は大好きです。


で、そのお店への批評として、とても辛辣な意見が食べ〇グに投稿されています。
確かに言いたいこと、というよりその投稿者の怒りは伝わってくるのですが・・・
問題はその表現の仕方=モノの言い方。
人を小ばかにしたような物言いには、はっきり言って傍から見てても胸が悪くなるほど。
そのせいで最終的に何が言いたいのかがぼけてしまっています。
その上、ちらほら見え隠れする
「ぼくちん、いろいろ知ってんもんね~」ってな小自慢も披露。
本当の批評に自慢は無用ですよね。
厳しく書き込むことによって、そのお店の改善点を提示しようとしているなら
それこそ本末転倒。その書き込みからは何も伝わってこないんだから。


800軒ものレストランを批評されている方なので、その筋では百戦錬磨の達人なんでしょう。
でも経験を振りかざして、自身の価値観で他人を型にはめるのは
ヒューマンスキルの欠如の裏返し。
単なる批評家は要りませんし、同業やその批評家の為に店をしているのではありません。

よっぽどイヤでその人やお店の関わりを絶ちたいと思うなら、
そんな暇な批評は時間の無駄な訳で、もっと生産的に時間を使えばよろしい。
何かを訴えたいなら、その人の心にちゃあんと届くような言い方をしないとね。


そういう意味で、
モノの言い方って、実はその人の成熟度を表すとても重要なファクターだと思うのですよ。
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by necotee-ra | 2010-03-01 00:41 | ワイン